『32項目の要望書』 〜学習環境及び生活環境における問題点についての改善要求〜 1、講義について (1)板書をするときは、書きながら大きな声でハッキリと読み上げる。または板書のあと、書いたとおりに大きな声で、はっきりと読んで欲しい。 (2)漢字の同音異義語とか意味の分かりにくい語を板書するとき場合、その言葉の意味を説明して欲しい。 (3)指示語(あれ、これ等)を使って説明しないで欲しい。 (4)外国語を板書する際は、その綴りを全部いって欲しい(註)長い語句、特殊語、動詞の格変化、書名、人名等を対象とする。 (5)講義中は「障害」者を差別するような言葉を使わないで欲しい。 (6)図やグラフなどは、できるだけ早く、講義の日までに渡して欲しい(註)立体コピー機で対応可能 (7)点訳・対面朗読の必要なプリント・参考書などは最低一ヶ月前には知らせて欲しい。 (8)「視覚障害」学生の受講科目担当教員は、点字を習得するなど理解を持って欲しい。 (9)体育実技は、皆と同じことをしたい。実技種目については、4月の段階で担当教員と「視覚障害」学生との協議を経て決定して欲しい。 以上、講義については、「視覚障害」学生と教授の間で定期的に協議し、問題の解決を図っていきたい。 2、テキストについて 教科書及びそれに準ずる参考図書は大学側で責任を持って点訳して欲しい。 3、試験・レポートについて (1)試験は、原則的に点字出題・点字回答とすること。時間は最低1.5倍欲しい。 (2)レポート・卒論は、点字提出を認め、大学で墨訳して欲しい。 4、環境・設備について (1)大学の建物の間に点字ブロックを敷設する。(各号館の間及び図書館との間、和泉校舎・駿河台校舎) (2)各建物の入り口及び階段の昇降口・踊り場に点字ブロックを敷設して欲しい。 (3)廊下・キャンパス内の歩行に支障をきたさないようにして欲しい。(通路のでこぼこをなくす。側溝にふたをする。) (4)教室を示すプレート板を全ての教室の出入り口につけて欲しい。 (5)大学周辺の区域について、責任を持って改善の努力を継続して欲しい。(駅・通学路の安全確保) (6)エレベーターに音声確認装置をつけて欲しい。 (7)弱視者のために、教室・通路などの照明を改善して欲しい。(掲示板の前、通路) (8)立体コピー機・サーモホーム・拡大読書機・簡易製本機(点訳本のため)を購入して欲しい。 (9)弱視者のためにスタンドを用意して欲しい。 5、図書館について (1)「視覚障害」学生専用の閲覧室と対面朗読室(最低2部屋)を図書館内に設置して欲しい。 (2)対面朗読制度を保障して欲しい。 (3)図書館主催による点字・対面朗読の講習会を定期的に開催し、このことを全学に告示して欲しい。 (4)点訳本を拡充して欲しい。(辞書・専門書など) (5)テープライブラリーを設置して欲しい。 6、事務関係について (1)成績表は事務職員が点字で作成して欲しい。 (2)事務書類・掲示事項は点訳して欲しい。弱視者のために掲示は配慮すること。 (3)「便覧」「講義要項」を点訳して欲しい。「視覚障害」学生のためのガイダンスを行って欲しい。 (4)入学に際して、構内及び大学周辺地域についてオリエンテーションを実施して欲しい。その際地図を立体コピーにして渡すこと。 (5)本学に「視覚障害」学生が学んでいることを全学的に知らせて欲しい。 (6)降雪時の通学(特に試験期間中)を配慮して欲しい。 7、その他 (1)ティーチングアシスタントをつけて欲しい。 (2)カリキュラムに「障害」者関係の科目を入れて欲しい。(点字・手話など) (3)教職員内部で「障害」者に関する勉強会を行って欲しい。 (4)「障害」者と事前に相談した上で、教職員向けの「障害」者学習指導上の手引きを作成して欲しい。